今回は何を食べようか

店内|高柳亭(越谷市宮本町)

一週間後の11月3日・水曜日。文化の日。再び高柳亭へ行った。今日は祭日。お昼ごろだと店内も混むし、出前の注文も多いだろうから、開店時間の11時ちょうどにおじゃました。先客はいない。一番乗りだ。ちょっとうれしい(笑)。新参者につき、前回と同じ、テーブル席の端っこに座る。
 
今回は何を食べようか。高柳亭はメニューが豊富なので悩むところだ。チキンライス、中華丼、オムライス、焼きそば、塩ラーメン……。悩んだ末に、ワンタンメンとカレーライスをセットで頼んだ。

高柳亭が SNS で話題に?

ほどなくして常連と思われる40代ぐらいの男性が入ってきた。カウンター席の左端に座る。この人の指定席のようだ。座るやいなや厨房のご主人に「おやっさん、先週、高柳亭が SNS にアップされたらしいよ。知り合いが LINE で教えてくれた。どうする? 行列ができちゃうかもよ(笑)」って言っている。
 
あっ!その SNS にアップしたのボクだ。「じつは先週、高柳亭を Twitter と Facebook にアップしたのボクなんです……」とも言えず(笑)。「すごいですね。テレ朝の『人生の楽園』かNHKの『小さな旅』から取材の申し込みがあるかもしれませんよ」なんて話を合わせていると――

ワンタンメンとカレーライスが運ばれてきた

ワンタンメンとカレーライスのセット

奥さんが、ワンタンメンとカレーライスを運んできてくれた。小皿には付け合わせのブロッコリーがマヨネーズをかけて添えられている。個人的にはブロッコリーはあまり好きではないが(笑)お客さんの健康も考えてます、という店主の気持ちが伝わってくる。

ワンタンメン

ワンタンメン

まずはワンタンメン。ナルト・メンマ・ワカメ・チャーシュー・ワケギ。ここまでの具は前回食べたラーメンと同じ。ワンタンメンはそれに卵とワンタンが載っている。ワンタンが大きい。しかも具もたっぷり。ワンタンメンを注文して、具が入っているのか? と思えるようなショボいワンタンを出されると心底がっかりするが、高柳亭は違う。えっ? こんなに大きくて、具もこんなに入っているんですか? というほどの堂々たるワンタンだ。味もおいしい。次回は、ワンタンメンではなくワンタンを注文してみよう。

カレーライス

続いてカレーライス。このシンプルさ。茶色いカレーに真っ白なご飯、そして端っこにちょっぴり赤い福神漬け。まさに町の中華屋さん特製のカレーライス。おそば屋さんのカレーとも違うし、洋食屋のカレーとも違う。ひとことでいうと昭和のライスカレー。カレーライスがごちそうだった時代の懐かしい味がする。
 
数年前、日光金谷ホテルで百年ライスカレーを食べたが、創業50年、高柳亭のカレーライスも負けてはいない。「高柳亭五十年ライスカレー」と命名し、来年度の「こしがや愛されグルメ」に認証してもらえるよう SNS で呼びかけるか(笑)

餃子三枚にビール三本ね~

カレーライスを食べているとき、三人連れの男性客が来店。座敷にすわる。厨房に向かって「餃子三枚にビール三本ね~」と言うと、中から奥さんの声で「ビールは先ですね」と返事があった。この三人も常連客のようだ。ビールを飲みながら次は何を頼もうか相談している。
 
ひとりが厨房に向かって「定食のおかずだけ頼んでもいいんですよね」と聞くと、中から「大丈夫ですよ」と、奥さんの声が返ってきた。定食のおかずだけを肴にビールで一杯。いかにも常連客らしい注文だ。餃子が運ばれてきた。「やっぱりここに来たら餃子だよな」。三人の会話がはずむ。なんとなく幸せな気持ちになった。
 
ワンタンメンとカレーライスを食べ終わり会計はナント 950円。えっ? 950円でいいんですか? 厨房で、ご主人が右手を丸めておでこに手を当て「安くてどうもすいません」と返事をした(ような気がした)

次は何を食べようか…

11時35分。店を出てるとお店の前に自転車が6台とまっている。高柳亭を支えている常連客の自転車だ。新橋色(しんばしいろ)のトタン外壁と、中華そばと書かれたのれん、そして自転車。なんとも絵になる。後世に残したい風景だ。
 
今度はいつ来ようかな。早くも頭の中で次に注文するメニューをあれこれ考える。あれも食べたい、これも食べたい。これはもう通い続けて、全種類食べ尽くすしかないな(笑)

【続・追記】またまた高柳亭へ

塩ラーメンとチキンライス