高畑稲荷神社
高畑稲荷神社(たかばたけいなりじんじゃ)に到着。四番目のチェックポイントになる。入口を入った正面には東大沢高畑自治会館がある。
かつて、高畑稲荷神社の北側に、今はなき大沢七ツ池のひとつである嘉右衛門池(かえもんいけ)があり、さらに北側、逆川(葛西用水)の右岸側には、今はなき鷺後溜井(さぎしろためい)もありました。
稲荷神社と境内社
左手には鳥居を配した社が三宇並んでいる。中央の大きい社が稲荷神社。両脇にある境内社は、左が三峯神社、右が八坂神社。三社とも平成17年(2005)6月に修復された。
石塔群
八坂神社の横に 4基の石塔、鞘堂(さやどう)の下に 2基の菩薩像が立っている。
並んでいる 4基の石塔は、左から地蔵菩薩立像、青面金剛像庚申塔、「青面金剛文字」庚申塔、千手観音を主尊にした観音経読誦供養塔。鞘堂の下にある 2基の菩薩像は、左が地蔵菩薩像で、右は、頭の欠けている聖観音菩薩立像。造立年代および碑銘は省略。
新土橋|逆川右岸
高畑稲荷神社をあとに、新土橋を渡って右へ。逆川の左岸を下流に向かって進む。100メートルほど歩いた先のT字路角地に小さな神社がある。
鷺後四ッ谷の天満宮
この神社は、鷺後四ッ谷(さぎしろよつや)の天満宮。現在の住所は東大沢だが、かつてこのあたりは大吉村(おおよしむら)の鷺後四ッ谷(さぎしろよつや)と呼ばれた地だった。
鳥居をくぐった左手、赤いトタン屋根の鞘堂(さやどう)に、二基の石塔が並んでいる。向かって左は庚申塔、右は光明真言曼陀羅塔(こうみょうしんごんまんだらとう)
庚申塔
庚申塔の造立は、江戸中期・享保12年(1727)。正面の上から、日月・青面金剛像・二鶏・邪気・三猿が浮き彫りされている。脇銘に「奉造立庚申供養」「大吉村」と刻まれている。その他の碑銘は割愛。
ドクロの首飾り
よく見ると、青面金剛(しょうめんこんごう)が、胸にドクロの首飾りを付けている。
瓔珞(ようらく)
案内役の秦野氏が解説をしてくれた。
この青面金剛が身につけているのはドクロの瓔珞(ようらく=首飾り)です。ドクロの瓔珞が描かれている書面金剛像は越谷市内でもたいへん珍しいものです。
陀羅尼経(だらにじっきょう)という経典の中で、青面金剛の姿について詳しく示されている箇所がある(大青面金剛呪法)。そこに、青面金剛の姿は「一身四手。[中略]髑髏瓔珞(どくろようらく)。[後略]」との記載がある。
ドクロの瓔珞を身につけているこの青面金剛は、儀軌(ぎき=規範)を忠実に守った造像といえます。
天満宮をあとに逆川の左岸を下流に向かって進む。
逆川橋
産業道路(県道115号)にぶつかった。左手の橋は逆川橋(さかさがわばし)。横断歩道を渡って逆川緑道(右岸)に入る。ここからは花田(はなた)の地となる。
逆川緑道|花田
逆川緑道(右岸)を下流に向かって直進。ゴールの定使野公園(じょうつかいのこうえん)まで、あと 300メートル。
大吉橋
前方左手に大吉橋(おおよしばし)が見えた。大吉橋は逆川緑道に架かる最初の橋だ。大吉橋の後方に見える森は、今回のツアーの最終地点になっている定使野公園(じょうつかいのこうえん)。
交差点|定使野公園前
大吉橋の手前を右に曲がって交差点へ。横断歩道を渡ると定使野公園前に出る。右手に見える橋は、越谷野田線(県道19号)を渡す定使野橋(じょうつかいのはし)。その下を新方川(にいがたがわ)が流れている。
定使野公園
定使野公園(じょうつかいのこうえん)に到着。本日最後の見学先になる。公園内の樹木が黄葉を迎えていた。青空と映える。定使野公園のシンボルにもなっている時計塔は、平成元年(1989)3月に、リパーフロント整備センターから寄贈されたもの。
水神宮
公園内の一画に、生け垣で囲まれた小さな水神宮がある。入口には花崗岩(かこうがん)の鳥居が建てられている。祠の中には「水神宮」文字塔が安置されている。祠の横手、生け垣沿いに、三基の石塔が並べられているが、石塔の説明は割愛。