四本圦
逆川緑道(逆川緑の道)の右岸側に出た。左手には東大沢橋が見える。
秦野氏から解説があった。
この場所には、末田・須賀溜井(すえだ・すかためい)から引き水されている(かつては須賀用水だった)排水路が、伏せ越しで(逆川の下をくぐって)通過する四本圦(しほんいり)と呼ばれる圦樋(※8)があります。
※8 圦樋(いりひ)とは、用水の取り入れや排水などのために堤防を横切って設けられた樋(とい=通水路)のこと。
四本圦については秦野氏が「四本圦(しほんいり)」で詳しく論考している。リンク先を以下に示す。
http://koshigayahistory.org/768.pdf
四本圦の名前は、四本の水路が合流していたことに由来している。
カスリーン台風で氾濫
昭和22年(1947)9月の「カスリーン台風」による洪水時には、「四本圦」から旧「大沢町」へ氾濫水が流入しました。
蜆池跡
四本圦の対岸(逆川左岸)には、大沢七つ池のひとつである蜆池(しじみいけ)があった(秦野氏談)。シジミのように小さい池だったのて「しじみ池」と呼ばれた。
東大沢橋
東大沢橋(ひがしおおさわばし)の交差点に出た。横断歩道を渡って、再び逆川緑道(右岸)を歩く。ここからは東大沢の地になる。
観音坊池跡
逆川の左岸、大沢橋の北側に、大沢七つ池のひとつである観音坊池(かんのんぼういけ)と、観音坊落(かんのんぼうおとし)があったと、案内役の秦野氏が教えてくれた。
観音坊池の名前は、現在、北越谷にある弘福院の観音堂がここにあったことに由来しています。また、この場所の北側(逆川の右岸)、旧・須賀用水が逆川を通過した地点には、一本圦(いっぽんいり)と呼ばれる圦樋(ひかん)がありました。
観音坊池跡を右手に見ながら逆川緑道を上流に向かって進む。
新内橋
新内橋(しんないばし)に出た。新内橋の新内は、「新田」(しんでん)と「内野」(うちの)、それぞれの地名の頭文字をとっている。新内橋を渡って、横断歩道から逆川緑道の左岸へ移る。
逆川緑道|左岸
街路樹の紅葉がはじまった逆川緑道(左岸)を上流に向かって歩く。
四本圦から逆川の上流にかけての流路は、かつての利根川の旧河道と推定されます。
水神宮
新内橋から100メートルほど逆川緑道を歩くと、前方右手に、キャンベルタウン公園の塔が見えた。対岸(逆川の右岸)に、水神さまが祀られている小さな社が見える。
キャンベルタウン公園
キャンベルタウン公園に到着。正式な公園名は鷺高(さぎたか)第五公園。昭和59年(1984)4月11日に越谷市とオーストラリアのキャンベルタウン市が姉妹都市になったのを記念して、2年後の昭和61年(1986)に整備された。
トイレ休憩
10分間のトイレ休憩。休憩時間中、黄色く色づいたイチョウの下で、参加者どうしの情報交換がさかんに行なわれた。専門的な内容が飛び交う。
キャンベルタウンブリッジ
トイレ休憩を終え、キャンベルタウン公園の北端、逆川に架かっている橋に移動。この橋はキャンベルタウンブリッジ(Campbelltown Bridge)。この場所が三番目のチェックポイントになる。
花田用水の起点
キャンベルタウンブリッジの上流側、逆川緑道の右岸に、取水口(しゅすいぐち)が見える。案内役の秦野氏が、「この取水口は蓮歩圦(はすっぽいり)と呼ばれ、ここが花田用水(はなたようすい)の起点になっている」と、教えてくれた。
蓮歩圦
キャンベルタウンブリッジから蓮歩圦(はすっぽいり)を望む。
大正3年(1914)6月竣工の花田用水は、「蓮歩圦」(はすっぽいり)から 780間(約1,418メートル)にわたって新設された用水路です。
キャンベルタウン公園をあとに、逆川緑道(左岸)を進む。
新土橋
鷺高橋(さぎたかばし)を過ぎ、しばらく歩くと、左手に新土橋(しんどばし)が見えてきた。横断歩道を渡って右折。次のチェックポイントへ。