田中家のクスノキ
第3チェックポイント、田中家のクスノキに到着。越谷市の天然記念物に指定されている推定樹齢300年のクスノキ。標高は25メートル。樹勢も旺盛。仰ぎ見ると神々しさを感じる。
伊原久伊豆神社
田中家の前にある神社は、旧伊原村の鎮守・久伊豆神社。
三基の庚申塔
久伊豆神社の前、田中家側の路傍に、青面金剛像が浮き彫りされた三基の庚申塔が置かれている。建立されたのは江戸中期から後期。年代や碑文などは割愛。
移動|井原橋へ
田中家のクスノキをあとに井原橋へ
井原橋
第4チェックポイントの井原橋(いはらばし)に到着。
東京葛西用水
井原橋の下を流れているのは東京葛西用水。
現在の東京葛西用水は、越谷市内の瓦曽根溜井(かわらぞねためい)から取水し、越谷・草加・八潮を経て、足立区境の垳川(がけがわ)に注がれている。東京葛西用水の歴史は古く、江戸前期・寛永年間までさかのぼる。
移動|東京葛西用水緑道
東京葛西用水の右岸側を整備して遊歩道にしたのが東京葛西用水緑道。葛西用水を左に見ながら緑道を歩く。
天神橋
第5チェックポイントの天神橋に到着。
移動|橋を渡る
信号で柿木町蒲生線(埼玉県道380号)を渡り、いったん葛西用水の左岸側に移動。横断歩道から橋を渡って再び葛西用水の右岸側に戻る。
移動|東京葛西用水緑道
東京葛西用水緑道を進む。
紅白のヒガンバナ
緑道沿いには赤と白のヒガンバナが随所に咲いていた。
葛西用水を離れる
葛西用水が、ほぼ直角に流路を東に変える地点で、葛西用水を離れ、南西に進む。
南部第一公園
第6チェックポイントの南部第一公園に到着。ここでトイレ休憩。
雨が、また降り出した。傘をさして先を急ぐ。
谷古田河畔緑道
公園前のさんがさくら通りを渡って谷古田河畔緑道(やこたかはんりょくどう)へ。谷古田河畔緑道は谷古田用水沿いに整備された緑道で、全長3.7キロ。
ガイドツアー責任者・秦野氏の解説。
谷古田用水は、江戸時代には五ヶ村用水(※3)と呼ばれ、綾瀬川と古綾瀬川に囲まれた旧・谷古田領五ヶ村(現・草加市)に流れていましたが、現在は綾瀬川に合流しています。
※3 五ヶ村用水(ごかそんようすい)の五ヶ村とは、旧・谷古田領の槐戸(さいかちど)村・篠葉(しのは)村・宿篠葉(しゅくしのは)村・矢古宇村・中曽根村をさす。
さんがとは
谷古田河畔緑道は「さんが公園」とも呼ばれている。また、谷古田河畔緑道の横を通っている市道90369号線の愛称は「さんがさくら通り」。「さんが」とは何か。
2021年4月8日。越谷市郷土研究会・地誌研究倶楽部主催の巡検「蒲生村の石仏と歴史・東部編」に参加したときに、案内役の加藤氏から次のような解説があった。
谷古田用水は、地元では昔から「さんがわ」と呼ばれていました。周辺の地域では、なまって「さんが」と呼ばれ、現在は「さんが」の呼び名が一般的になっています。「さんがわ」の「さん」とは、谷古田用水が流れる西方(にしかた)登戸(のぼりと)蒲生(がもう)の三つの村をさしていると思われます。
移動|蒲生排水樋管ゲート
谷古田河畔緑道の終点を過ぎると、谷古田用水は暗渠(※4)になる。そのまま直進。綾瀬川の左岸に出る。谷古田用水は、正面に見える蒲生排水樋管(ひかん)ゲートから綾瀬川に落とされる。
※4 暗渠(あんきょ)とは、蓋をされて外からは流れが見えなくなってしまった川や水路のこと。土の中に埋められてしまって水路跡だけが残っている場合も暗渠と呼ばれている。
綾瀬川左岸側の道を上流に向かって歩く。