越谷市内の盃状穴

庚申塔①

盃状穴のある庚申塔

二基目は、盃状穴のある文字庚申塔。石塔型式は山状角柱型。江戸後期・天保5年(1834)造立。場所は、越谷市大里にある大里自治会館前の墓地(越谷市大里742)
 
旧日光街道沿いにあるこの場所は、かつて秀蔵院と呼ばれた寺院の跡地。現在は、自治会館と共同墓地を兼ねている。

正面の最頂部に日月、主銘は「青面金剛」。左側面の脇銘は「天保五甲午九月吉日」。右側面は「大里村」「講中」

盃状穴

盃状穴

石塔の上底面と台石(上段・下段)に盃状穴(凹み穴)が見られる。

上底面

盃状穴

石塔上底面。一面に白いまだら模様のウメノキゴケ(梅の樹苔)があるので見にくいが、随所に盃状穴がある。

台石上|三猿

三猿の盃状穴

上段の台石。(写真ではわかりずらいが)三猿が陽刻された正面の至るところに盃状穴が見られる。

台石下|正面

台石の盃状穴

下段の台石正面(三猿の下)には、無数の凹み穴が確認できる。

台石下|左側面

台石の盃状穴

下段台石の左側面には、かなり深い盃状穴が彫られている。

台石下|右側面

台石の盃状穴

白いウメノキゴケが邪魔になって見づらいが、下段台石の左側面にも盃状穴が見られる。



向かって左隣の文字庚申塔にも盃状穴がある。

庚申塔②

盃状穴のある庚申塔

盃状穴のある文字庚申塔、二基目(大里自治会館前墓地)。石塔型式は山状角柱型。江戸後期・享和2年(1802)造塔。正面最頂部に、瑞雲に乗った日月。中央の主銘は「青面金剛」。最下部に陽刻された三猿。

盃状穴

石塔の上底面、側面、三猿に盃状穴(凹み穴)が見られる。

上底面

盃状穴

上底面の中央に深く彫られた盃状穴があり、周囲にも凹み穴が見られる。

左側面

石塔の脇銘

左側面の最頂部に小さな凹み穴のようなものがある。脇銘は「享和二壬戌年」

右側面

石塔の脇銘

右側面の最頂部にも小さな凹み穴らしきものが確認できる。脇銘は「新方領大里村」「正月吉祥日」

三猿

三猿に彫られた盃状穴

写真では見づらいが、三猿にも盃状穴が見られる。台石の上部にある丸い穴は、花立てとして彫られたもので、盃状穴ではない。
 
[撮影年月日]2024年11月4日

盃状穴のある石

盃状穴のある石