2023年1月22日。越谷市越ヶ谷本町の糀屋で行なわれた琵琶とトルコ楽器(バーラマ)の演奏会を見に行ってきた。奏者は琵琶演奏家・麻白禮良(ましろ れいら)さんとトルコ音楽演奏家・大平 清(おおひら きよし)さん。霊妙な世界を堪能した。

トルコ楽器と琵琶 vol.2

トルコ楽器と琵琶 vol.2|案内

出典:Rei企画

今回行なわれた演奏会は『トルコ楽器と琵琶 vol.2』。昨年(2022年)の7月19日に行なわれた1回目が好評だったので、2回目をのぞむ声を受けての開催となった。
 
麻白禮良(ましろ れいら)さん(以下、禮良さん)の演奏を聴くのは、昨年(2022年)の11月3日に続いて 2回目。大平 清(おおひら きよし)さん(以下、大平さん)の演奏ははじめて。トルコ楽器もはじめて聴く。
 
琵琶とトルコ楽器(バーラマ)の共演。どんな世界を見せてくれるのか。楽しみだ。会場の糀屋(こうじや)へと向かった。

糀屋に到着

糀屋|越谷市越ヶ谷本町

午後1時40分、糀屋(こうじや)に到着。開演は 2時から。
 
糀屋は、「糀屋」(こうじや)の屋号で麦を原料とした麦味噌づくりを営んでいた味噌醸造販売店の蔵を改装。2020年5月に「糀屋 蔵」としてオープンした。この蔵は珍しい鉄筋コンクリート造りになっている。
 
一階はカフェスペース、二階は多目的ギャラリースペース。演奏会は二階で行なわれる。階段を登って二階へ。

会場

麻白禮良さんと大平 清さん

禮良さんと大平さんの音合わせが終わったところのようだった。先客はいない。ボクが一番乗りだ。

禮良さん、艶やか~

民族衣装を着た麻白禮良さん

禮良さん、はじめて会ったときは和服姿だったが、今日はまたイメージがガラッと変わって、異国情緒ただようオリエンタルな姿。艶やか~

令和のジュディオング

ドレス衣装の麻白禮良さん

両手を広げてドレス衣装を披露してくれた禮良さん。昭和54年(1979)、「日本レコード大賞」受賞曲、「魅せられて」を唄ったジュディ・オングをほうふつさせる。令和のジュディ・オングだ。
 
Wind is blowing from
the Aegean
女は海
やさしい人に 抱かれながらも
強い男に ひかれていく
Uh-Ah-Uh-Ah
私の中でお眠りなさい
 
曲名:魅せられて
作詞:阿木燿子
作曲:筒美京平
 
艶やかな禮良さんに今回もいきなり魅せられた。

飄々とした大平さん

トルコ楽器演奏家・大平 清さん

大平さんは飄々(ひょうひょう)とした感じ。フォークシンガーの故・高田渡(たかだ・わたる)の晩年を思わせる。世俗を超越しているような雰囲気だ。独特の世界観があるんだろうなぁ……。

開演

自己紹介する麻白禮良さんと大平清さん

禮良さんと、初対面の大平さんと雑談しているあいだに、お客さんが集まり始めた。一番乗りのボクはいちばん前の特等席を陣取った。今日の演奏会の定員は10人。群馬県から来た女性もいる。
 
午後2時。開演です。

1曲目|コラボ演奏

禮良さんと大平さんの共演

 
禮良(れいら)さんと大平さんの自己紹介のあと、あいさつがわりの1曲目は、禮良さんと大平さんとのコラボ曲。前半は禮良さんのオリジナル曲「岩戸開けたり」(いわとあけたり)、後半は大平さんの歌とバーラマの演奏で「ああ我々の苦しみは癒されない」
 
琵琶とバーラマがかもしだす霊妙な世界に誘われた。
 
演奏の様子を YouTube にアップした(上の動画)。演奏時間は 14分27秒。お時間のあるヒトはぜひご覧ください。

大平さんの楽器の名前は?

バーラマの説明をする大平清さん

1曲目のコラボ演奏が終わって、観客一同、ため息をつきながら、うっとり。ところで、大平さんが使っているのは何ていう名前の楽器なんですか。

トルコ楽器演奏家・大平清さん

これはバーラマといって、トルコの民族楽器です。通称、サズ(saz)とも呼ばれていますが、サズはペルシャ語に由来する言葉で、本来は、トルコ語のバーラマ(baglama)が正式名称です。ちなみに弦は7本あります。


大平さんの話によると、「トルコにはアレヴィーと呼ばれる教えを信じる方々が一定数いて、バーラマの演奏者は、ほとんどがアレヴィーの人たち」だそうだ。

琵琶とバーラマは形が似てますね

琴演奏者・麻白禮良さん

琵琶とバーラマは親戚楽器と言われているんですよ。


へ~。禮良さんの解説に一同うなずく。

2曲目|大平さんのソロ演奏

バーラマの演奏をする大平清さん

続いて2曲目は、大平さんのソロで、「コルドンゼイビキ」という曲が演奏された。初めて聴くトルコ楽器(バーラマ)の音色はなかなか素敵。アップテンポの曲なので、大平さんを囲んでみんなで輪になって踊りたくなっちゃう。

3曲目|禮良さんのソロ演奏

琵琶の弾き語りをする麻白禮良さん

続いて 3曲目は、禮良さんのオリジナル曲「アキツクニ」(秋津國)。禮良さんが元荒川を歩いていたときにインスピレーションを得て作った曲だそうだ。
 
「アキツクニ」とは日本の古い呼び名。「アキツ」(秋津)とは古代の日本語で「トンボ」(蜻蛉)のこと。自然豊かな日本では、神話の時代から、秋になると田んぼでトンボがたくさん飛んでいた。トンボは生命の象徴だった。
 
命の息吹 包まれて
抱(いだ)かれ生きる
永遠(とわ)彼方(かなた)
 

琴演奏者・麻白禮良さん

自然豊かなこのクニ(日本)に思いを込めて演奏させていただきました。