大道香取神社
狛犬
鳥居の後方両脇でにらみをきかせているのは狛犬。
狛犬|阿形
向かって右側は、口を開けている阿形(あぎょう)の獅子像。
狛犬|吽形
向かって左側は、口を閉じている吽形(うんぎょう)の獅子像。
狛犬の建立は、江戸後期・天保13年(1842)。台石には「奉納」「天保十三壬寅年」「九月吉祥日」「大道村」の銘と、世話人四人の名前が刻まれている。
拝殿
拝殿は木造、銅板葺き。境内の記念碑によると、社殿は、大正12年(1923)の関東大震災で倒壊し、大正14年(1925)に再建された。
本殿
拝殿のうしろは本殿。板塀の瑞垣(みずがき)で囲われている。造りは木造瓦葺き。屋根の頂上、鬼瓦(おにがわら)に「左三つ巴紋」(ひだりみつどもえもん)が見える。
境内社
社殿に向かって右手に境内社がある。朱塗りの鳥居、石畳の参道、木造瓦葺きの社(やしろ)が、ちゃんと配置されている。
この境内社は、かつて大道の上手組(わてぐみ)が管理していた香取社(上手神社/上手香取神社)。平成8年(1996年)からはじまった「西大袋土地区画整理事業」によって廃社になり、ここに奉遷(ほうせん)された。
上手香取神社の庚申塔
前述したが、境内社の脇にある庚申塔群の右から二番目に並べられている江戸後期・文政3年(1820)の青面金剛像庚申塔(上の写真)は、上手(わて)香取神社にあったもので、社(やしろ)といっしょに、ここに移された。
大道自治会館
境内の西側にある建物は大道自治会館。以前の集会所を平成27年(2015年)3月に新しく造り替えた。
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2025年5月14日。越谷市郷土研究会が主催する文化財パトロールに参加した。今回調査したのは、越谷市大道の西部と東部(旧大道村)の石仏・石塔。本記事では調査前半(大道西部)の様子をお伝えする。巡った場所は大道香取神社や大日堂跡など…。
場所
大杉稲荷神社の住所は、埼玉県越谷市大道95( 地図 )。郵便番号は 343-0035。場所は、西大袋第九公園の西隣。
参考文献
本記事を作成するにあたっては、関係書籍や調査報告書も参考にした。参考にした文献を以下に記す。引用した箇所については記事中に引用箇所を明記した。
加藤幸一「大袋地区石仏」平成9・10年度調査/平成27年12月改訂(越谷市立図書館蔵)
埼玉県神社庁神社調査団編『埼玉の神社(北足立・児玉・南埼玉)』埼玉県神社庁(平成10年3月31日発行)
越谷市役所『越谷ふるさと散歩(上)』越谷市史編さん室(昭和54年8月2日発行)
『新編武蔵風土記稿 第十巻(大日本地誌大系)⑯』雄山閣(平成8年6月20日発行)
日本石仏協会編『石仏巡り入門―見方・愉しみ方』大法輪閣(平成9年9月25日発行)
外山晴彦・『サライ』編集部編『神社の見方』小学館(2002年8月10日発行)