2日目|琵琶とリュートの共演
二日目。2023年3月4日。こうじや音楽館での雛めぐりイベントは「琵琶とリュートのミニコンサート」が、行なわれた。
琵琶演奏家・麻白禮良(ましろれいら)さんとリュート演奏家・中村真弓さんの華麗な共演に会場もうっとり。司会進行役をつとめた鳥越氏の軽妙なトークもあって、会場はなごやかな空気に包まれた。
日本の童謡メドレー+さくら
一曲目は、中村さんの歌とリュート演奏で、なつかしい日本の歌メドレー。曲目は「どじょっこ ふなっこ」「春よこい」「うさぎのダンス」「どこかで春が」「通りゃんせ」。続いて、麻白(ましろ)さんの歌と琵琶演奏で「さくら」(稲葉美和・作)。
琵琶とリュート、なかなか見ることができない貴重なコラボ。会場は、いきなり二人の歌声と演奏に惹きつけられた。
奏者紹介
麻白禮良(ましろれいら)さんと中村真弓さんの略歴をさくっと紹介する。
麻白禮良さん
麻白禮良(ましろれいら)さんは、中学生のときに、こしがや能楽堂で、現在の師匠の琵琶を弾く姿にあこがれ、そのまま師匠の門を叩いて入門。2015年に勤めていた会社を辞めて琵琶演奏家としての道に進む。
現在は、地元・越谷市を中心に「日常とは異なる麻白禮良の世界」を伝えている。麻白さんは琵琶演奏家としてのほかに、ベリーダンサーとしての顔も持っている。
女性 琵琶演奏家、麻白禮良(ましろれいら))。ベリーダンサーAminah(アミーナ)のページです。琵琶奏者。飛祥日記。
中村真弓さん
中村真弓(なかむらまゆみ)さんは、さいたま市出身の声楽家でありリュート奏者でもある。合唱団指導、各種施設の講座やサークルになどで歌の会を指導するほか、リュート弾き語りで日本の歌を歌っている。
リュートの弾き語りでは透きとおるような声で会場を魅了する。中村さんのコンサートや活動などについては、中村さんのインスタグラム( m.n.cantabile )で要確認。
中村真弓さんのソロ演奏
続いては、中村さんのソロ演奏で、2曲。1曲目は「シチリアーノ」。作者は不明。
リュートど真ん中の曲で、みなさん聴いたことがあるなと思われる曲です。
2曲目は「ファンタジア」。作曲者はフランチェスコ・ダ・ミラノ。16世紀、イタリア・ルネサンス期の有名な作曲家で、世界三大作曲家と呼ばれている。
日本でしたら織田信長の時代に作られた曲です。
琵琶とリュートの祖先はいっしょ
「シチリアーノ」と「ファンタジア」の演奏が終わったあと、中村さんから琵琶とリュートのルーツについて、解説があった。
昔、中東のアラブの国にウードという楽器がありました。ウードは旅人や商人の手によって、シルクロードを通り、東の果て、日本に来たときには琵琶となり、ヨーロッパに伝わったときにリュートとなったと言われています。
そのあと、中村さんと麻白さんから楽器の説明があったが話の内容は割愛する。
今日は桜仕様の麻白さんですが
先ほど「さくら」を演奏した麻白さん。今日の和服も桜仕様のようですが……。
そういえば今日はひな祭りイベントだったんですよね。私、ひな祭り、桜だ~、と勘違いしてしまいましで、曲も桃の節句ではなく、うっかり桜をイメージして選曲してしまいました。
小ボケをかました麻白さん。会場から「早咲きの桜が楽しめましたよ」と、やさしい声がかかり、胸をなでおろし、次の演奏曲を紹介。
麻白禮良さんのソロ演奏
続いては、麻白禮良(ましろれいら)さんのオリジナル曲「岩戸あけたり」。予言の書に書かれていた七五調の一節からインスピレーションを得て作った曲だそうだ。
曲の途中、花が咲くシーンが出できますので、富士山のふもとで桜が咲いているような光景をイメージしながら聞いてくだされば、と思います。
ふるさと|琵琶とリュート
本日、最後の曲は琵琶とリュートの共演で「ふるさと」
うさぎ追いし かの山
こぶな釣りし かの川
夢は今も めぐりて
忘れがたき ふるさと
琵琶とリュートの演奏と、中村さんと麻白さんの歌声に、なつかしい心の故郷(ふるさと)に誘われた。
演奏終了
45分間にわたって行なわれた琵琶とリュートのミニコンサート。満員の会場からは、中村真弓さん、麻白禮良(ましろれいら)さんに大きな拍手が送られた。演奏終了後、二人のもとにお客さんが歩み寄り、それぞれ感想を述べたり、質問をしたりと、しばし懇談が続いた。
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2022年11月3日。越谷市花田にある コミュニティcafe そらはな で行なわれた琵琶演奏家・麻白禮良(ましろ れいら)さんの琵琶の弾き語りコンサートに行ってきた。「耳なし芳一」をはじめ禮良さんの奏でる琵琶の音にうっとり。霊験な世界に誘われた。