そば処 久伊豆
午後1時20分。そば処・久伊豆に到着。本ツアーの目玉でもある「鴨すき」をいただきます。待ってました~
御予約席
店員さんの案内で座敷へ。6人分、すでに鴨すきの用意ができていた。「御予約席」と書かれたプレートが、一枚板のテーブルに置かれている。「予約席」か。ちょっと気分がいい。
鴨肉を鍋に載せる
店員さんから鴨すきの食べ方を教えてもらって、まずは、鴨肉を全部鍋に載せる。お~、これはうまそうな鴨肉だ、早く食べたい。
ここでプリティさんが鴨すきについて解説をしてくれた。
鴨すきは、徳川家康が鷹狩りで越谷を訪れたときに発案して作らせたといわれる越谷の郷土料理です。越谷には鴨ネギ鍋もありますが、ボクは鴨すきがおすすめです。ぜひみなさんにも鴨すきのおいしさを知っていただければと思います。
野菜とコンニャク
別皿に盛られている野菜(ネギとナス)、カマボコ、コンニャクは、鴨肉を食べたあとに鍋に入れて焼く。野菜くんたちは出番が来るまでちょっと待っててね。
越谷ねぎの天ぷら
店員さんが「ツアーのみなさまへ当店からサービスです」と、越谷ねぎの天ぷらを持ってきてくれた。この越谷ねぎの天ぷら、ねぎの甘みが強く、じつにおいしかった。
鴨肉が焼けるのを待つ
鴨肉が焼けるのを待つ間、そば処・久伊豆は日本酒もうまい、という話になり、プリティさんが、「日本で日本酒の生産量がいちばん多いのはどこの県でしょうか」と、質問をした。「新潟県?」と、やっさんが答えた。
日本でいちばん日本酒の生産量が多いのは兵庫県です。2位は京都で、新潟は 3位ですね。そして 4位は埼玉県です。
へ~、プリティさん、話の引き出しもってますね~
BGMはビートルズ
と、店内のBGMで流れてるのはビートルズの曲じゃあ~りませんか。最初に耳に入ったのは「恋のアドバイス」(You’re Going To Lose That Girl)、続いて「オール・マイ・ラヴィング」(All My Loving)。どちらも初期のビートルズの曲だ。
ビートルズは店主の趣味とのこと。ビートルズファンのボクとしては、今度、店主とじっくりビートルズを語り合いたい。
ビートルズの名曲「イエスタデイ」(Yesterday)が流れる中、プリティさんとプロレス観戦仲間のやっさんが、「アントニオ猪木、死んじゃったねぇ…」なんて話をしていると――
鴨肉焼けました~
鴨肉がいいあんばいに焼けました~。見てください、この脂身、なんといっても鴨肉の魅力は脂身ですよ。それではいただきま~す。
まいう~(まだ死語じゃないよね)
家康が食べて感動したという越谷の鴨すき。家康はこの味が忘れられず、越谷に御殿まで造らせて頻繁に訪れた、という話もうなずける。ボクも、そば処・久伊豆の近くに久伊豆御殿を建てて、頻繁に訪れたい。
やっぱりそばも食べないと
鴨すきを食べたあと、せっかくおいしいそば屋に来たんだから、そばも食べないと、ということで、みんなで「せいろ」を別途、注文した。そばもコシがあってじつにうまかった。
え~、綾瀬川に黒鯛?
そば湯を飲みながら、食った、食った、ウマかった、ウシ負けた、親が死んでも食休み~、なんて言っていると、たくちゃんが、「蒲生橋付近の綾瀬川で黒鯛が釣れたんですよ」と、あらぬことを言い出した。
綾瀬川で黒鯛?またまたぁ…。黒鯛が綾瀬川で釣れるわけないじゃないですか、と、みんなが半信半疑でいると、
鎮まれ、鎮まれ、これが目に入らぬか、頭が高い、控えおろう!
たくちゃんが、水戸黄門の印籠ならぬスマホを取りだし、綾瀬川で釣り上げられた黒鯛の写真を見せてくれた。
ホントだ、たしかに黒鯛だ。これは驚いた。ははぁ~、おみそれいたしました。綾瀬川の黒鯛さまとはつゆ知らず、数々のご無礼の段、平に、平にお許しください。
また、たくちゃんの話では、綾瀬川では、スズキのほか、すっぽんやうなぎも釣れるとのこと。綾瀬川といえば、かつては日本でいちばん汚い川として名をはせたけど、今は汚名返上、いろんな魚が戻ってきているようだ。
ごちそうさまでした
絶品の鴨すきに手打ちそば。大満足の昼食だった。ツアーの目玉に「そば処 久伊豆」の鴨すきを選んだプリティさんに、星三つです~
移動|青葉通り
午後2時半。そば処久伊豆をあとに青葉通りを北東に進む。産業道路を越え、青葉通りをさらに進む。
途中、たくちゃんが、学生時代、はとバスの添乗員のアルバイトをやって、かなりいい思いをした、という逸話を披露してくれた。内容は割愛。たくちゃんも、なかなか、会話の引き出し多いですねぇ。
もっといろいろありそうだ。今度、じっくり聞いてみたい。
こしがや能楽堂
午後2時40分。こしがや能楽堂に到着。正式名称は越谷市日本文化伝承の館こしがや能楽堂。平成5年(1993年)5月に開館した。埼玉県で唯一の屋外能舞台を持つ。
能舞台
受付で見学の手続きをすませて中に入った。床がピカピカに磨かれている。ロビーからガラス窓越しに能舞台が見える。
舞台の前に植えられている三本の松は「橋懸かりの松」(はしがかりのまつ)といいます。能の舞台が野外にあった時代の名残(なごり)とされ、能舞台に近いほうから「一の松」「二の松」「三の松」と呼ばれています。
展示室
展示室に移動。能楽に使う道具、能面や衣装のほか、舞台の素材や能の書籍などが展示されている。能面は呪物的な雰囲気があって間近で見ると、ちょっと怖い。
中央に展示されている衣装は、女役の上着として用いられる「唐織」(からおり)。能装束(のうしょうぞく)の中では、もっとも絢爛豪華な衣装で、この唐織、お値段は、ナント、二百うん十万円とか。
般若の面
壁に掛けられている般若(はんにゃ)の面。能の「黒塚」(安達原)などに登場する鬼女(鬼婆)の姿が造形化されている。
黒塚(くろづか)は、鬼婆伝説発祥の地として知られる福島県二本松市にある鬼婆を埋めたと伝えられている墓(塚)のこと。鬼婆は、安達ヶ原に棲み、人を喰らっていたという。
鬼婆の墓を見てきました
ここで、たくちゃんが、またまたおもしろい話を披露してくれた。
娘さんのミミちゃんが、妖怪図鑑で鬼婆を見て、黒塚に行ってみたいと言い出した。そこで、たくちゃんとミミちゃんとで、福島県二本松市まで行って、黒塚を見てきたそうだ。
要所要所で、持ちネタを出してくるたくちゃん。見かけによらずおもしろいヒトだ。それに輪をかけ、妖怪図鑑を愛読しているミミちゃんもなかなかおもろしろい。なんともすてきな親子ですな~
移動|花田苑へ
こしがや能楽堂をあとに、最後の訪問先である花田苑(はなたえん)へと向かった。