2022年8月25日。越谷市船渡のオーガニックマルシェ「いもにんじん」に行ってきた。初訪問なので、店主に話をうかがいながら、天然酵母パン・玄米麹・納豆そば(インスタント麺)のほかパスチャライズ牛乳など、あれこれ買ってきた。
開店は2022年7月16日
オーガニックマルシェ・いもにんじんが開店したのは、2022年7月16日。店主の自宅敷地内に店をかまえた。オーガニックとは対極の食生活をしてきたボクが、今回、いもにんじんを訪ねたきっかけは、いもにんじんとはほど近い、行きつけの自家焙煎珈琲店・珈家(かや)のマスターの紹介による。
「須藤さん(ボクのこと)も、もうトシなんだから、そろそろ健康のことを考えた食生活をしたほうがいいんじゃないの?」
それもそうだな、ということで、興味半分、冷やかし半分で(買う気あるのか?)、開店して 1か月が過ぎた店舗におじゃました。
いもにんじん初訪問
ドアを開けると、店主の海老名さんが出迎えてくれた。やさしそうな男性だ。
店内
店内に入ると、地元農家の野菜や果物をはじめ有機食材を使ったお菓子や調味料などが整然と棚に並べられてる。天然酵母パンや平飼い卵などもあって、店主のオーガニックへのこだわりが見てとれる。
天然酵母パン
天然酵母パンのコーナーには、食パン・ペーグル・あんぱん・シナモンロールなどが並んでいる。「余計なものが入っていないから毎日食べても飽きません」「小麦本来の味かあって、トーストしたときの香りが抜群です」(海老名さん談)
一度食べると、これ以外食べられない、というお客さまも多いんですよ。
平飼い卵
平飼い卵があった。平飼い卵とは、地面に放し飼いの状態で飼育された鶏が産む卵のこと。
一般的にスーパーなどで販売されている卵は、小さなカゴ(ケージ)の中に詰め込まれて、身動きがとれない状態で飼育されているケージ飼いがほとんど。ケージ飼いはコストを削減できるので、大量生産・安価での提供ができるので、現在の養鶏農家の90%はケージ飼いを採用しているといわれている。
一方、平飼い卵は、コストがかかるのでケージ飼いの卵よりは高値になるが、味や栄養価は、ケージ飼い卵よりすぐれているといわれている。
平飼い卵を置いているとは、ここにも海老名さんのこだわりがうかがえる。
納豆そば
こちらは納豆そば。いもにんじんの人気商品らしい。といってもオーガニックマルシェが扱う商品なんだから、どこが普通のインスタント麺と違うのかというと、「麺は国内産の小麦粉を使っている」「麺は植物油で揚げている」「国内産のひきわり納豆を使っている」と、三つのこだわりがある。これはなかなかそそられる。
パスチャライズ牛乳
冷蔵庫の再下段右側に、木次(きすき)パスチャライズ牛乳というのがあった。島根県雲南市木次町にある木次乳業という会社が生産している牛乳で、木次乳業の代表商品らしい。
パスチャライズ牛乳って何だ? 店主の海老名さんに聞いた。
パスチャライズ牛乳とは、生乳の自然な風味や栄養を損なわない温度(低温)で殺菌した牛乳で、コクがあって、とってもおいしいです。ぜひ一度飲んでみてください。
これもなかなか地元越谷のスーパーでは見かけない。
オーガニックのこだわり
そもそもどうしてオーガニックの店をやろうとしたのか? 海老名さんは、サラリーマン時代、30代で 1型糖尿病(※1)と甲状腺疾患を患い、お子さん(男の子)が生まれたことを機に、健康と食生活に対しての意識が強くなり、店を開こうとしたそうだ。
※1 1型糖尿病とは、膵臓(すいぞう)のインスリンを出す細胞が壊されてしまう病気。インスリンは血糖値を下げるはたらきをするので、1型糖尿病になると、インスリンが出なくなってしまい、血糖値が上昇してしまう。生涯にわたって治療が必要。
病気は天命だった(?)
ちなみに海老名さんは大学卒業後に栄養士の資格を取得した。そのころから漠然と食品販売の店をかまえたいと思い描いていたとのこと。糖尿病と甲状腺疾患になったのは、ある意味、天命というか、いもにんじんをやるための神の導きだったのかもしれない。
屋号のいもにんじんの由来は?
ところで屋号のいもにんじの由来はどこからきてるんですか。
息子が1歳のときに、『いもにんじん、いもにんじん』と、一日中、叫んでいたことがありまして、なんとなく、その『いもにんじん』という語感にひかれて、屋号にしました。
今回の買い物
いもにんじん初訪問となった今回は、天然酵母のパンあれこれ・玄米麹・納豆そば(インスタント麺)と、店主・海老名さんおすすめの木次乳業のパスチャライズ牛乳を買った。
感想
店構えも地方の小さな農産物直売所に来たような雰囲気があって、たのしい買い物だった。海老名さんの食品に対する思いも伝わってきたので、これを機に、「オーガニック」とか「無添加」とかとは対極の食生活を送ってきたボクも、オーガニックに目覚めようと思った(ホントか?)
営業情報
オーガニックマルシェいもにんじんの住所は埼玉県越谷市船渡(ふなと)450( 地図 )。郵便番号は 343-0003。営業時間は10時から18時。定休日は水曜日。電話番号は 048-907-1825。車は店の前に数台駐められる。入荷商品や特売のお知らせなどは Instagram で発信しているので要チェック。
再訪|2022年9月1日
2022年9月1日。初回訪問から一週間後、再びいもにんじんを訪れた。といってもオーガニックに目覚めたわけではない(笑)。40歳の若さで会社員を辞して独立した店主・海老名さんの心意気に微力ながら応援したいという思いに駆られた。
今回のお買い物
二回目の訪問となる今回は、店主の海老名さんに話をあれこれうかがいながら、パスチャライズ牛乳・納豆そば(インスタント麺)・平飼い卵・天然酵母パン、それに、人気の無添加ノンアルコールビール・龍馬(りょうま)を買った。
納豆そばはぜひ一度食べてみてください。平飼い卵の卵かけご飯はとくにおすすめです。
ということで、今夜の夕食は、納豆そばと平飼い卵を使った卵かけご飯に決定~
納豆そば
いもにんじんの人気商品、ひきわり納豆そば。いわゆるインスタント麺。製造会社は岐阜県のトーエー食品。麺は国内産の小麦粉を植物油で揚げ、納豆は国内産のひきわり納豆を使っている、というところが、いもにんじん店主・海老名さんのおすすめ理由。
作り方は簡単
作り方はいたって簡単。麺を袋から取り出して、どんぶりに入れ、添付スープ(ひきわり納豆入り)も入れる。熱湯を注いで、蓋をして、3分間待って、できあがり。わかりやすくいうと日清チキンラーメンの納豆そば版ですね。
美味!納豆そば
さっそくいただいた。ひきわり納豆の風味がいい。麺もおいしい。つゆも濃くなくいい塩梅(あんばい)。なんだかとっても体にやさしい味がする。これはちょっと癖になるかもしれない。
平飼い卵
続いては平飼い卵。生産者は長野県松本市にある会田共同養鶏組合。松本最大の採卵鶏養鶏場で、遺伝子組み換えしていないトウモロコシと大豆粕を配合したエサを食べ、平飼いされたニワトリが産んだ卵。どんな味がするんでしょうか。
黄身がプリプリ
卵を割ってそのまま炊きたての白いご飯に載せる。卵は二つ。ボクは卵かけご飯には卵を二つ載せる。黄身がプリプリ、白身は弾力があって、こんもりと盛り上がっている。
醤油を注ぐ
醤油を注ぐ。黄身がはじけんばかりに輝きを増した。なんだか箸でくずしてかきまわすのがもったいない。しかし「早く食べて~」と、卵が訴えかけてきたので、箸でくずして、いただいた。
絶品!卵かけご飯
卵はコクがあって甘みが強い。これは旨い。卵かけご飯好きにはたまらない旨さ。今回、10個入りの平飼い卵を買ったので、あと 4回、卵かけご飯が楽しめる。うれしいな。
いもにんじん店主の海老名さん、平飼い卵の卵かけご飯、絶品でした~
そして翌日の昼食・・・
天然酵母パン
いもにんじんで買った天然酵母パン(白神こだま酵母・サラの手作りパン)でサンドイッチを作った。
天然酵母パンのサンドイッチ
パンを二等分して、ひとつは、昨日いもにんじんで買った平飼い卵を使った卵サンドに、もうひとつはハムとチーズのサンドイッチにした。
天然酵母パンは、もちもち感があって、とってもおいしい。巷では今、ハード系パンのサンドイッチが人気のようだが、ボクはどうもハード系パンのサンドイッチは硬くて苦手だ。その点、天然酵母パンはもちもち感があって、しかも食べやすい。
天然酵母パンを使ったサンドイッチ、ぜひお試しあれ。
パスチャライズ牛乳とともに
天然酵母パンを使ったサンドイッチは、いもにんじん店主・海老名さんおすすめの木次(きすき)パスチャライズ牛乳とともにいただいた。
パスチャライズ牛乳は生乳(せいにゅう)の風味をそのまま生かすために、低温殺菌(パスチャリゼイション)しているので、さっぱりした風味だ。
46年ほど昔、伊豆大島の牧場で、搾りたての牛乳を飲んだことがあったが、そのときの風味と味を思い出した。
ベストパートナー
パスチャライズ牛乳は、天然酵母パンとの相性もいいようだ。人間でいえば、ベストパートナーといったところかも。