越谷の道ゆく人に、「越谷で牛丼のおいしい店といえば?」と訪ねると、十人のうち五人は「吉野家」と答え、三人は「松屋」、残りの二人は「すき家」と答える。
みんな、わかってねぇなぁ。
もう一軒、越谷で、牛丼のおいしいお店を忘れちゃいませんか? 東柳田町にある「朝日屋」ですよ「朝日屋」。えっ? 朝日屋って日本そば屋でしょ?
そうですけど、朝日屋は、そばやうどんだげじゃなく、牛丼もうまいんですよ。
朝日屋の牛丼
というわけで、2024年3月28日・午前11時。開店時間と同時に朝日屋へ。のれんをくぐり、小上がりの壁に目をやると、ありました、ありました、「牛丼」の手書き壁貼りメニューが。
大盛りを注文
「牛丼」のメニューを確認したうえで、「牛丼」を注文。せっかくなので「大盛り」をお願いした。
待つこと3分
テーブル席に座り、お茶をいただきながら「おしながき」に目を通す。おしながきには牛丼は載っていないが、「すき焼き重」というメニューがあり、「今度はこれだな」なんて思っていたら……。
牛丼が運ばれてきた
牛丼が運ばれてきた。注文して牛丼がテーブルに届くまで、3分もかかっていない。早い。注文してから届くまでの時間の早さも牛丼の魅力のひとつだ。
具がてんこもり
長方形の黒いお盆の上に載っているのは牛丼と味噌汁、香の物、それに冷やっこ。
具材は、たっぷりの牛バラ肉と、タマネギにしらたき。具がてんこ盛りで、下のご飯が見えない。牛丼のビジュアルとしては申し分ない。
こだわりの自家製牛丼
朝日屋の牛丼の特徴をひとことでいうと「汁」の旨さ。
汁のかえしに「そばつゆ」を使っているので、日本そば屋ならではの味わい深い牛丼が、いただける。牛丼チェーン店では味わうことのできない、日本そば屋ならではの牛丼だ。
店主にうかがったところ、「開店以来、蕎麦屋の返しを使った『自家製牛丼』にこだわってきました」との返事が返ってきた。
なるほど。うまいわけだ。
器も雅
それと牛丼の魅力は器の雅さ。
朝日屋の器も桜間取(さくらまどり)がデザインされた、牛丼の器にふさわしい雅な丼が使われている。
朝日屋、なかなかやりますなぁ。
旨かった
食った、食った。牛丼だけに、ウマかった、ウシ負けた、じゃなくて、ウマ負けた、ウシ勝った、だな、なんて思っていたところに、50代と思われる男性がひとり入ってきた。
男性は、壁に貼られたメニューをずっと眺めていたので、「迷ったら牛丼ですよ」と、教えてあげようと思ったら、その男性は、「えーと、天ぷらそば」と言いながら席に着いた。
ま、いいか。
営業情報
朝日屋の住所は埼玉県越谷市東柳田町4-13。郵便番号は 343-0814 。場所は、東武伊勢崎線・越谷駅西口から高架下の道を新越谷方面に400メートルほど進んだ右手、変則十字路の角地にある( 地図 )。営業時間は午前11時から午後8時(中休みなし)。月曜定休。駐車場は店の横。4~5台駐められる。
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越谷市東柳田町のそば屋・朝日屋。昭和40年(1965)創業。家族二代でのれんを守り続けている老舗だ。2023年6月、42年ぶりに訪問し、カレーライスとおかめそばをいただいた。昔と変わらぬ懐かしの味。昭和と江戸にタイムスリップしたかのようだった。