境内の風景
寺標
参道入口にある寺標。昭和62年(1987年)11月建立。裏面には、第二十九世住職の銘で、清浄院の由緒が刻まれている。
参道
山門に通じる参道。長さは約100メートル。現在は舗装されているが、かつては杉並木だった。
参道の右手は、清浄院が経営する清浄院幼稚園と、ぞうさん保育園。ちなみにプロゴルファーの石川遼選手も清浄院幼稚園の出身。
名号塔
参道を70メートルほど歩いた左手、生け垣の前にある石塔は、昭和50年(1975年)12月建立の名号塔(みょうごうとう)。主銘は「南無阿弥陀仏」。開宗800年記念に建てられた。
もともとは山門前に置かれていたが、参道を拡幅舗装したときに、この場所に移された。
山門
瓦葺き屋根の山門。構造は四脚門(しきゃくもん)。屋根の軒丸瓦(のきまるがわら)には、徳川家の家紋・三つ葉葵(※4)が施されている。
※4 清浄院は、江戸時代、徳川三代将軍・家光から高十二石の寺領(御朱印領)を賜わり、将軍兼の家紋である三つ葉葵の使用を許されている。
境内
境内で目を引くのはケヤキの巨木。訪れたときは、黄葉が見ごろだった。境内全体は手入れが行き届いている。植木や花がほどよく配され、日本庭園のような趣をみせている。
無縁墓
ケヤキの裏手、本堂に向かって左手の生け垣沿いに無縁墓がある。お堂には丸彫りの地蔵菩薩座像が安置されていて、無縁仏を見守っている。
六地蔵
無縁墓の橫手には鞘堂(さやどう)の中に六地蔵が安置されている。
三界万霊碑
六地蔵の板碑は昭和63年(1988年)に建碑された三界万霊碑(さんがいばんれいとい)。板碑の上部に阿弥陀三尊を現わす梵字(種子=しゅじ)が刻まれている。
上の大きい梵字は阿弥陀如来の種子「キリーク」。左下は勢至菩薩を現わす「サク」、右下は観世音菩薩の種子「サ」
下部の中央には「為三界萬霊有縁無縁乃至法界平等利益也」の銘が刻まれている。
鐘楼
無縁墓の対面、本堂に向かって右手は鐘楼(しょうろう)。昭和44年(1969年)鋳造の大きな釣り鐘がかけられている。
灯籠
本堂の前には檀家から寄進された青銅製の灯籠が一対置かれている。柔らかな曲線の屋根と青銅の色合いが美しい。火袋(ひぶくろ)は八角形で、周囲には神獣(しんじゅう)の文様が施されている。
本堂
本堂はおごそか。屋根の軒丸瓦(のきまるがわら)には、山門と同じく、徳川家の家紋・三つ葉葵が施されている。現在の本堂は平成のときに再建されたもの。
旧本堂
上の白黒写真は、再建前、昭和54年(1979年)9月に撮影された本堂の風景(※5)。本堂は瓦葺き屋根だが、隣の建物は草葺き屋根。現在と比べると、じつにのどかな感じがする。
※5 写真の出典は、越谷市デジタルアーカイブ( https://adeac.jp/koshigaya-city-digital-archives/ )
開山塚
続いて本堂裏にある開山塚(かいざんづか)を見に行く。