越谷市北後谷(きたうしろや)にある県民健康福祉村の春夏秋冬の景色を月ごとに写真に収め、その写真にふさわしい季語を使った俳句と作者名を入れて歳時記として構成した。随時更新中。

11月

桜紅葉

立冬。冬来たる眼をみひらきて思ふこと(三橋鷹女)

落ち葉踏む

落ち葉踏む

2022年11月11日。午後1時半。落葉樹の葉が そこかしこで ひらひらと舞い落ちていた。落ち葉がカサカサと鳴る音はどこか寂しい。
 
落ち葉踏む けふの明るさ あすもあれ(水原秋桜子)

黄昏

黄昏

2022年11月16日。午後4時20分。黄昏の県民健康福祉村を歩いた。日に日に日暮れが早くなっていく。ちなみに今日の月齢は下弦の月。
 
中空で黄昏れてゐる冬日かな(長谷川櫂)

冬晴れ

冬晴れ

2022年11月25日・午前9時。快晴。越谷市の気温は15度。冬晴れの県民健康福祉村を歩いた。桜紅葉(さくらもみじ)は終わりを告げて、ケヤキの黄葉が見ごろを迎えていた。
 
冬晴れや淋しさびしと鳩の声(畔蒜〔あびる〕つね子)

冬ざれ

冬ざれ

2022年11月29日。午前8時半。越谷は曇り空。気温は13度。冬ざれの県民健康福祉村を歩いた。目に映る景色もどことなくうら寂しい。名前は分からないが鳥たちだけが楽しそうにさえずっていた。
 
冬ざれや群れ飛ぶ鳥の名を知らず(池田麻里々)

冬めく

冬めく

2022年11月30日。午前8時半。越谷市の天気は曇り。気温17度。県民健康福祉村を歩きながらいろいろな「色」を見つけた。灰汁色(あくいろ)赤丹(あかに)黄(き)淡黄色(たんこうしょく)花色(はないろ)蒲公英色(たんぽぽいろ)白(しろ)……。県民健康福祉村も日に日に冬めいていく。
 
冬めきて畝傍の烏鳴きにけり(山口青邨)