花田苑に到着

花田苑の長屋門

10時。花田苑に到着。重厚な長屋門が出迎えてくれた。この長屋門は、江戸時代、名主をつとめた宇田家の長屋門を復元して造ったそうだ。ちなみに花田苑が開園したのは平成2年(1990年)

園内散策

池

花田苑は、江戸時代に発達した池泉回遊式(ちせんかいゆうしき)と呼ばれる庭園で、池のまわりを一周しながら庭園が鑑賞できるようになっている。池泉回遊式の庭園では桂離宮や六義園(りくぎえん)・金沢兼六園などが有名。

カンツバキ

カンツバキ

花田苑では四季を通じていろいろな花を愛でることができる。今の時期(一月下旬)は、サザンカ・ロウバイ・寒紅梅(かんこうばい)などが楽しめる。上の写真はカンツバキ。花言葉は「謙譲」「愛嬌」「申し分のない愛らしさ」(諸説ある)

遊歩道

遊歩道

ガイドさんを先頭に遊歩道を進む。右手は池、左手は築山(つきやま)。前方右手には、先ほど見学したこしがや能楽堂が見える。

大滝

大滝

築山の山肌に岩を積み上げて設けられた大滝。下から見あげるとかなり迫力がある。紅葉の季節は絶好の写真撮影スポットとなる。

石段

石段

築山の頂上へと続く石段。苔がむしていて風情がある。

東屋

東屋

築山の頂上にある東屋(あずまや)に着いた。東屋の周囲は花田苑の紅葉スポットのひとつでもある。ちなみに東屋は漢字で「四阿」とも書く。「阿」は棟の意。四方に棟をもった家屋という意味で「四阿」という漢字が当てられている。

小滝

小滝

東屋の横(竹林側)には、自然石が積み上げられて小さな滝が流れている。裏手の竹林を背景に滝の音を聞きながら愛でる風景も風情がある。こうした非日常の空間を味わえるのも花田苑の魅力のひとつだ。心が洗われる。

築山頂上からの景色

東屋から池を望む

東屋(築山の頂上)からは池が一望できる。眺望抜群。回遊式庭園は大名庭園とも呼ばれている。江戸時代のお殿様になった気分だ。

竹林

竹林

築山を下りて竹林に移動。竹林は花田苑でも一、二を争う撮影スポット。結婚式写真の前撮りや振袖のパンフレット撮影にもよく使われる。また、コスプレの撮影スポットとしても隠れた人気となっている。

藤棚

藤棚

竹林を抜けて藤棚へ。正面に池の全景が広がる。今の時期は閑散としているが、藤の花が見頃時期を迎える四月下旬になると、藤棚の下はカメラを手にした人たちでにぎわいを見せる。

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石橋

石橋

藤棚から茶室へ向かう。茶室へは池の石橋を渡って行く。石橋の先には木橋(太鼓橋)が架けられている。五月上旬から中旬にかけて、石橋付近にはショウブ(菖蒲)が咲き乱れる。

太鼓橋

太鼓橋

太鼓橋の眺めもなかなかの味わい。竹林と並んで太鼓橋も結婚式の前撮りやコスプレの人気撮影スポットになっている。太鼓橋の上で赤い傘(番傘=ばんがさ)を手にした和装の新郎新婦がカメラの前でポーズをとっている光景をたまに見かける。
 
太鼓橋を渡ると天国に行けるとか。

茶室

茶室

太鼓橋を渡ると茶室の前に出る。上の写真の左手が茶室、右手は外腰掛(そとこしかけ)。外腰掛とは茶会のときに客が待つための場所のこと。茶室では年間を通じてさまざまな茶会が開催されている(有料)。作法を知らなくても気兼ねなく参加できる。

舟舎

舟舎

茶室と道を挟んだ向かい側の池に木造の舟舎があり、中に小さな木舟がつながれている。実際に使われることはないようだ。
 
花田苑は、庭園内を歩いてめぐる池泉回遊式だか、舟で池中を回遊しながら景色を楽しむ庭園のことを池泉舟遊式庭園(ちせんしゅうゆうしきていえん)と呼ぶそうだ。

琴柱灯籠

琴柱灯籠

池の中でひときわ目を引く大きな二本足の石灯籠がある。この灯籠は、琴柱灯篭(ことじどうろう)という。足が二股になっていて、琴の糸を支える琴柱(ことじ)に似ていることから、ことじ灯篭の名が付いたと言われている。
 
花田苑の見学はこれで終了。長屋門へと向かう。

丸型ポスト

丸型ポスト

長屋門の事務所脇に目をやると、懐かしの丸型ポスト(赤ポスト)があった。「この丸型ポストは、昭和24年(1649年)から使われていたもので、越谷郵便局から平成4年(1992年)に寄贈された」(案内板から引用抜粋)

退園

花田苑|退園

10時45分。花田苑を出る。次の目的地、越谷いちごタウンへ

移動

新方川左岸の遊歩道

このあと、新方川右岸の新方川緑道から城之上橋(しろのうえばし)を渡って、新方川左岸の遊歩道を歩き(上の写真)、越谷市立総合体育館→越谷市民球場→越谷総合公園・多目的グラウンドを抜けて、憩いの里(特別養護老人ホーム)の前に出た。途中、ガイドさんからいくつか解説があったが割愛。